レゴブロックは教育現場でも活用されており、STEAM教育やプログラミング学習に対応した商品が展開されています。
日本でも販売代理店を介してプログラミング関連の商品が可能であるため、自宅でレゴのプログラミングが行えます。
この記事では、自宅でできるレゴのプログラミングについて、商品情報や必要な環境などをまとめました。
- STEAM教育とレゴブロック教材の相性
- 自宅でレゴのプログラミングを行うメリット
- プログラミングに関連するレゴエデュケーションの商品一覧
- 自宅で始める際の準備や環境の整え方
レゴのプログラミングに興味がある人は、学習内容や購入先の参考にしてください。
レゴのプログラミングは創造力と論理的思考を育てる教材として注目されている
レゴエデュケーションはレゴブロックでSTEAM教育が行える商品シリーズであり、世界各国の教育現場から高い評価を得ています。
STEAM教育は以下の5つの分野について、総合的に学習しながら論理的思考や問題解決能力、想像力などを育てます。
- Science:科学
- Technology:技術
- Engineering:工学
- Arts:芸術、リベラルアーツ
- Mathematics:数学
日本国内でも文部科学省が推進しており、学校教育でも取り入れられている学習の考え方です。
STEAM教育のなかではプログラミングを用いるカリキュラムがあり、そこでレゴエデュケーションの商品が活用されています。
おもちゃとして親しみのあるレゴブロックは子どもが自主的に学習するきっかけになり、楽しみながら学習を進められます。
レゴブロックの自由な組み立てや分解は、試行錯誤を繰り返して能力や思考を育てるSTEAM教育との相性が良好です。
レゴのプログラミングは自宅で遊びながら学習できるメリットがある

レゴエデュケーションは日本のSTEAM教育スクールで活用されますが、個人で購入して自宅でも学習教材として使用できます。
レゴのプログラミングを自宅でやるメリットは、以下のとおりです。
- 子どもの場合は、遊びの時間で学習させられる
- 設計図の読み取りから組み立て、プログラミングで技術的な力が身に付く
- 一般的な教材よりも楽しく学べるため、自発的に学習する意欲が出てくる
- ブロックの組み合わせは無数にあるため、創造力を育てられる
- 課題の達成や、ブロックを組み立て完成した達成感を得ながら学習できる
- わからない部分は家族と一緒に取り組み、コミュニケーションの活性化につながる
組み立てやプログラミングでわからない部分がある場合は、公式サイトや関連する書籍教材を参照すると解決できます。
基本は幼児から高校生までを対象とした商品ですが、高度なプログラミングは大人が学習する教材としても十分通用します。
自宅でできるレゴのプログラミングには多彩な教材とシリーズが存在している
プログラミング関連のレゴエデュケーション商品は、以下のとおりです。
| 商品名 | 販売状況 | 参考価格 |
|---|---|---|
| レゴ® エデュケーション SPIKE™ ベーシックセット | 販売代理店で販売中 | 基本セット:50,700円~ |
| レゴ®エデュケーション SPIKE™プライムセット | 販売代理店で販売中 | 基本セット:69,000円~ |
| デュプロ®くるくるゆうえんちセット | 販売代理店で販売中 近く販売終了予定 | 38,940 円~ |
| レゴ®WeDo 2.0 | 廃版 在庫の有無は販売代理店による | 33,000円~ |
| 教育版レゴ®マインドストーム®EV3 | 廃版 在庫の有無は販売代理店による | 31,240円~ |
※2025年7月時点
一部の商品は製造元からの販売や供給が終了しているため、日本国内の正規販売は在庫限りになる場合があります。
レゴエデュケーションSPIKEは直感的にプログラミングが学べる
レゴエデュケーションSPIKEには、ベーシックセットとプライムセットの2種類があります。
| セット | ベーシックセット | プライムセット |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 小学校低学年~中学年 | 小学校高学年~中高校 |
| レッスン数 | 合計100時間以上 | 30以上 合計50時間以上 |
| ピース数 | 449 | 528 |
| 付属品 | スモールハブ カラーセンサ 3×3 カラー・ライトマトリクス Sモーター×2個 補充部品パック USBケーブル トレイ付収納ケース | レゴ®テクニック ラージハブR(6軸ジャイロセンサー内蔵) レゴテクニック Mアンギュラーモーター×2 レゴテクニック Lアンギュラーモーター×1 レゴテクニック 距離センサー×1 レゴテクニック カラーセンサー×1 レゴテクニック フォースセンサー×1 レゴテクニック マイクロUSBコネクタケーブル レゴテクニック ラージハブバッテリー 予備パーツセット×1 パーツ仕分け用シール×1 パーツ仕分けトレイ 収納ケース |
| 対応アプリ | レゴ® エデュケーション SPIKE™ アプリ | レゴ® エデュケーション SPIKE™ アプリ |
※2025年7月時点
ベーシックセットはプライムセットと互換性があり、センサー等を個別で追加購入した場合はプライムの内容も学習可能です。
教材の特徴としては、以下の点があげられます。
- 批判的思考の育成と学習指導要領をベースに作成
- カラフルなレゴブロックとScratchベースの直感的なドラッグ・アンド・ドロップ式のプログラミングの導入
- 拡張セットの追加で複雑なモデル構築にも挑戦できる
長期的にプログラミング学習を行いたい人は、購入の候補になるでしょう。
デュプロくるくるゆうえんちセットは遊びながらSTEAMの基礎が身に付く
デュプロくるくるゆうえんちセットの基本情報は、以下のとおりです。
| 対象年齢 | 保育園・幼稚園児 |
|---|---|
| レッスン数 | 11 |
| ピース数 | 296 ブロック、歯車、スロープ、滑車を含む |
| 付属品 | 作例カード アクティビティカード |
| 対応アプリ | なし |
※2025年7月時点
幼稚園や保育園に通う子どもを対象にしており、組み立てやごっこ遊びのなかでSTEAM教育の基本が身に付けられます。
教材の特徴としては、以下の点があげられます。
- 遊園地のシチュエーションに当てはめた組み立てやゲーム、場面の想像で楽しく学べる
- 乗り物に搭載された歯車や回転から、ものが動く仕組みを理解する
- ブロックの大きさや完成形から、長さの測定や単位について学習する
本格的なプログラミングは行えませんが、幼少期のうちからSTEAM教育に触れさせたい場合は購入の候補になるでしょう。
レゴWeDo2.0は科学や工学の原理について考えながら学習できる
レゴWeDo2.0の基本情報は、以下のとおりです。
| 対象年齢 | 小学校2~4年生 |
|---|---|
| レッスン数 | 32 ホームページ:10アプリ内:32 |
| ピース数 | 280 |
| 付属品 | スマートハブ×1 パワーモーターM×1 モーションセンサー×1 チルトセンサー×1 専用ケース WeDo 2.0基本ソフトウェア/カリキュラムパック |
| 対応アプリ | WeDo2.0アプリ 2026年7月31日まで利用可能 |
※2025年7月時点
小学校低学年を対象としており、科学や工学の原理、プログラミング的思考を楽しみながら学習できます。
教材の特徴としては、以下の点があげられます。
- レゴブロックと直感的なアイコンベースのプログラミングソフトウェアを組み合わせている
- 生活に関連したテーマで組み立てやプログラミングを行い、興味を抱かせられる
- 実験や問題解決を繰り返すなかで、子どもの自信を高める
子どもの遊びのなかで少しずつプログラミングを取り入れて、将来に向けた準備をさせたい人は購入の候補になるでしょう。
レゴマインドストームは高度なプログラミング学習が可能なシリーズである
レゴマインドストームの基本情報は、以下のとおりです。
| 対象年齢 | 中高校生 |
|---|---|
| レッスン数 | 30以上 |
| ピース数 | 541 |
| 付属品 | インテリジェントブロックEV3(EV3本体)×1 EV3 インタラクティブサーボモーターM×1 EV3 インタラクティブサーボモーターL×2 EV3 カラーセンサー×1 EV3 超音波センサー×1 EV3 タッチセンサー×2 EV3 ジャイロセンサー×1 USBケーブル コネクターケーブル 組立説明書 充電式バッテリー 専用ケース |
| 対応アプリ | 教育版レゴ®マインドストーム®EV3アプリ 2026年7月31日まで利用可能 |
※2025年7月時点
中高生以上を対象としており、ほかの商品よりも複雑な動きやタスク制御ができる 高度なプログラミングで学習できます。
教材の特徴としては、以下の点があげられます。
- コンピュータサイエンスやエンジニアリングなどの技術教育を伸ばすデザイン性
- 実社会に近い環境でSTEMやロボット工学のスキルを実践できる
- MicroPythonを用いたPythonプログラミングに対応
- Microsoft MakeCodeによりエミュレーターを使用したブロックコーディングやJavaScriptを使ったコーディングが行える
ロボコン等でも使用された実績があるため、本格的なプログラミングを学びたい人は購入の候補になるでしょう。
自宅でレゴのプログラミングを実践するために必要な道具や環境を整える

自宅でレゴのプログラミングを実践する際に必要な道具は、以下のとおりです。
- レゴエデュケーションの商品
- プログラミングを行うためのデバイス:パソコンやタブレット、スマホ
- 専用アプリのダウンロード
プログラミングのデバイスは操作性の観点から、画面の小さいスマホよりもパソコンやタブレットのほうが向いています。
商品と対応デバイスがない場合は購入が必要ですが、専用アプリは無料でダウンロードできます。
上記と合わせてネット環境や組み立てを行えるスペースなど、作業環境も整えられると快適に学習できます。
商品はレゴエデュケーションが認めた販売代理店から正規購入できる
国内ではレゴエデュケーションが認めた以下の販売代理店から、正規価格で購入できます。
- 株式会社アフレル
- 株式会社ナリカ
- 株式会社内田洋行
- 株式会社ラーニングシステム
- 株式会社チャイルド本社
- 株式会社学研教育みらい
- ひかりのくに株式会社
- 株式会社メイト
- 株式会社ロボット科学教育
- 株式会社イマージュ
Amazonなどのネットショッピングでも商品の出品は見られますが、正規価格ではない可能性があります。
フリマアプリ等に出品される中古品はパーツ不足の可能性があり、センサーなどの精密機器の動作が補償されません。
通常のレゴ商品のように玩具売り場では購入できないため、正規価格で正しい規格の商品を購入したい場合は販売代理店を利用しましょう。
商品に対応した専用アプリのダウンロードとセットアップを行う

商品購入後は商品ごとに対応する以下の専用アプリをダウンロードして、付属のハブのセットアップを行いましょう。
- レゴ® エデュケーション SPIKE™ アプリ
- WeDo 2.0アプリ:2026年7月31日まで
- 教育版レゴ®マインドストーム®EV3アプリ:2026年7月31日まで
専用アプリはレゴエデュケーションの公式サイトやAppleストア、Google Playストアからダウンロードできます。
ダウンロード完了後はアプリと接続できるハブを充電して、初回のセットアップを行います。
仕分けトレイを活用しながら十分に作業できるスペースを確保する
レゴのプログラミングは、パソコンなどのデバイスを置いてブロックを組み立てるため、作業スペースにある程度の広さが必要です。
レゴブロックには細かいパーツも多く、乱雑に扱うと必要なパーツを無くしてしまう可能性があります。
各商品にはブロックをパーツごとに仕分けられるトレイが付属しているため、ブロックの出し入れはトレイ上で行いましょう。
モーターやセンサーなどの電子部品は、収納ケースに入れて必要に応じて取り出します。
子どもの学習教材として用意した場合は、始める前に大人もパーツや電子部品が過不足なく揃っているか確認してください。
公式のオンライン教材や動画講座は学習の補助に役立つ
レゴエデュケーションでは以下の公式サイトやYouTubeで、商品ごとのスタートガイドやレッスンプランなどが閲覧できます。
- LEGO Education Japan公式サイト
- LEGO Education Japan公式YouTube
プログラミングを始める前や学習のなかでわからない内容があった際は、上記を参考にしましょう。
販売代理店によっては、レゴエデュケーションの公式ハンドブックの取り扱いもあります。
プログラミングに関する内容がネット上よりも詳しく表記されているため、本格的に取り組みたい人は購入を検討してください。
自宅でできるレゴのプログラミングで技術力や創造力を身に付ける

自宅でできるレゴのプログラミングについて、商品情報や必要な環境などをまとめると、以下のとおりです。
- レゴSPIKEプライムは最新シリーズで小学校高学年から中高生まで対応する
- デュプロくるくるゆうえんちセットは未就学児がSTEAM教育の基礎を学べる
- レゴWeDo2.0は小学校低学年が科学や工学の原理が身に付く
- レゴマインドストームは中高生上で高度なプログラミング学習ができる
- レゴ公式が認めた販売代理店から正規価格で購入できる
- 専用アプリをダウンロードして、作業に必要なスペースを確保する
- わからない部分は公式サイトの無料ガイドや販売代理店で購入した教材を参照する
レゴエデュケーションは自宅で楽しみながら学習できて、STEAM教育を意識したプログラミング能力が身に付きます。
教材として取り入れたい人は、公式が認めた販売代理店から購入を検討してみてください。




